FIND 45 degree
-ある社会人バックパッカーの旅日記-

旧名「結局は右斜め45°」。
とある自由旅行者の旅の備忘録です。
既存ページも情報を随時更新中。

【サウジアラビア 旅行情報記録】Saudi Arabia【12/2019 – 1/2020】

旅行情報がそれほど充実していないサウジアラビア旅行に関して、
自分が見聞き&調べた限りのノウハウ情報をまとめてみました。
サウジアラビアは英語も含めて外国人観光客向けの情報が少ないので、情報収集には苦労いたしました。

バックパッカー以外の方にとっては、おそらく今後ツアーが多く催行されるのではないかと思い、正直そちらの方が圧倒的に便利であることは間違いないかと思います。

ただ、サウジアラビア国内の温度感を掴むことができるかと思いますし、こんなスタイルの旅行者もいるのか、とご参考いただければと思います。

画像集

DSC_1212

※画像をクリックするとFlickrサイトで一覧表示されます
 本来、画像をスライド表示で遷移させることができるはずですが、時折上手く作動しないことがあります…

はじめに

自分がサウジアラビアを旅行していたのは7泊8日。
なるべくあちこち見ようとはしていますが、やはり表面的なところしか分からず。
というのも、行ってみて「違和感」は感じるが、その背景が分からないままということも多いです。
あくまでも一旅行者の感想として、お読みいただければと思います。

現地で撮影した動画を編集してみました。

はじめに2

サウジアラビアの様子について、辺境さんがすごく温度感の伝わる投稿をしているので、
一部、こちら内容ををベースに記載していきます。
https://note.com/frontier_travel/n/nd8f3fe0699dd

はじめに3

ご存知の方も多いかと思いますが、
近年皇太子主導で各種改革開放政策とも言える施策が大々的に打ち出されています。
現地でもよく「2030plan」「history is changing」というフレーズを耳にしました。
http://www.aii-t.org/PDF/SVpdf_jp.pdf

全体雑感

・おそらく想像しているよりも、ずっと普通の国
 (綺麗に整備された高速道路や、マクドナルド、KFC、カルフールなどたくさん!)
・それ故、着いた時は拍子抜けするかもしれません
・パキスタン、インド、バングラデシュといった南アジアを中心に、たくさんの出稼ぎ労働者が多数。
 感覚的には現地で会う半分近くは外国人。ずっと多国籍国家のような印象。
・ほぼすべてのシステムが車所有を前提に行われている。
 車の有無で観光スタイルも大きく変わる。
 車を持って入ればEASY MODE。車が無ければHARD MODE
・観光スポットを回るよりも、国全体の文化や雰囲気、コミュニケーションを楽しむべき
・あまりにもトップダウンで開放政策が進むため、各所で外国人受け入れ態勢が整えられていない。
 ただし急速に変化しているので、数か月後にはこれらの情報も古いものになっているかもしれません

リヤドの象徴的なビル「キングダムタワー」
リヤドの象徴的なビル「キングダムタワー」

注意情報

ここはきちんと初めに伝えておこうと思います。
「なんだ。普通の国じゃん。」
と油断していた、自分にちょっとした緊張感のある瞬間がありました。

何気なく街の様子を撮影しいたら、突然とある男性が近寄ってきて、
「$%◇&”§÷#、Police! Police!」
といって、かなりの剣幕で自分に対して詰め寄ってくるシーンがありました。
その距離50cm。
一般人が「その行為は、この国では犯罪ですよ。」と注意してくる様子ではない。
腕を掴んできそうな勢い。

とりあえず自分は平身低頭。
ただただ「I’m sorry」と言って、撮影を止めたところ、その男性は怒りながら去っていった。
どういう対応が正解か分からないですが、
もしここで自分が反抗したり、怪しい態度を取っていたら、面倒なことになっていたかもしれません。

なぜこんなことになったのか、未だにハッキリとした理由は分かっていないですが、
もしかしたら自分が撮影したアングルの中に、バスターミナルが入っていたからではないかと、
勝手に結論付けています。
サウジアラビアで禁じられている政府関係関連施設の撮影が禁じられています。

少なくとも自分は、外国人観光客が拘束されたようなニュースは聞いていないですが、
現地のルールに関して、
「いや知らねえよ。」が通用せず、一発アウトになる可能性がありそうだと実感いたしました。

ちょうど自分が旅行している間に、以下のニュースもありました。
“不適切な服装”などで200人近く検挙 サウジアラビア
https://www3.nhk.or.jp/…/html/20191231/k10012232561000.html…

もしかしたらその男性は開放政策に反対する保守層だったかもしれません。
どちらにせよ、他国以上に緊張感を持っていた方がよいかと思います。
そうは言っても旅行者はみんなリラックスして普通に観光していますが!

女性の様子について

あくまでも自分が見聞きした限りでは感想は以下の通りです。
・現地の女性は街中で普通に仕事している(空港職員、ショップ定員、ホテル受付などなど)
・仕事している人に対しては、普通に話しかけて何の問題も無さそう

・現地の人のアバヤ着用率
 顔まで隠す:50%強
 顔は出す:50%弱
 髪も出している:少数(特にフィリピン人や、人の少ないスポットでは出している人もちらほら)
・外国人女性観光客のアバヤなどの着用率
 顔まで隠す:たぶん0%に近い
 顔は出す:たぶん10%くらい
 普通の格好:90%

・女性一人や女性のみの観光客グループには遭遇していません

・辺境さんのタクシーのエピソードについては、
 メッシュシャツに登山パンツの男性とは、サッカーと車の話ばかり。
 なので、単純に女性と思われて、言い寄られていたのではないかと思います

⇒ゆえに、女性のみの自由旅行のおススメ具合については、
 まだ自分の中では明確な意見はございません…!

サウジアラビア観光都市

自分が調べた限りなので、偏りがあるかと思います。
★:自分が形だけでも訪問したスポット

□ほぼみんな行く都市
・★リヤド(ほぼ中央・首都)
 ・★マスマク城
 ・★国立博物館
 ・★スカイブリッジ
 ・★ディライヤ(Ad Diriyah Heritage・世界遺産)
   ※現在改修のため閉館中
   ※「Diriyah」でGooglemapで検索すると、少し離れた広域のスポットがヒットするので要注意

 ・★Edge of the world
   リヤド北西部郊外。4WDにて片道約1時間。
   4WDを持っている現地の人と知り合うというウルトラC以外は、
   以下の旅行代理店で個人で申し込むのが一番現実的かと。
   おそらく金曜日or土曜日しか催行されない。
   https://www.ghazitours.com/scheduled
  
 ・その他、近郊の砂漠地帯へ、タクシーをチャーター
   ※相場は1万円ほどと思われる

マスマク城外観
マスマク城外観
リヤド国立博物館
国立博物館
スカイブリッジからの光景
スカイブリッジからの光景
ディライヤ遺跡
ディライヤ遺跡
Edge of the world, riyadh,リヤド
Edge of the world

・★ジェッダ(西部・紅海沿岸の交易都市・第二の都市)
 ・★旧市街(Al-Balad・世界遺産)
 ・★ファハド王の噴水
   ※ただし、昨年末、自分が訪問したタイミングは連日作動しておらず
 ・★Al Rahma Mosque(水上モスク)

ジェッダ旧市街
旧市街
Al Rahma Mosque,ジェッダ
Al Rahma Mosque

□その次の候補都市
・★アルウラー(北西部・遺跡エリア)
 ・★マダインサーレハ
   街から車で30分ほど。
   2020年秋?までクローズだが、3/4までの水~日曜、
   現地のイベントに合わせてツアーのみの限定公開中。
   https://book.experiencealula.com/…/experience-hegra-an-une…/
   ツアーは、north park発着。当日発着場所での申込可。所要は約3時間30分。
   8:30位に公園内にある仮設チケットブースに係員が来るかと思うので、その方に聞いてみてください。
   サイトでは8時などの予約もできるかと思いますが、それ以前の時間はそもそも係の人も何もありませんでした…

マダインサーレハのメインスポット
マダインサーレハのメインスポット

 ・★エレファントロック
   街から車で30分ほど。無料。
 ・old town
  街中にあるも、徒歩での訪問はやや厳しい
 ・King Abdulaziz Park
   車で30分? 周囲の奇岩が広がるエリアの展望スポット
   おそらくここ。
   https://tabisite.com/sa19/diary/191213.htm

マダインサーレハ,アルウラー
マダインサーレハ
 エレファントロック,アルウラー
エレファントロック

□事情に合わせた候補都市
・★フフーフ(東部・世界最大のオアシス都市・街自体が世界遺産)
 都市自体を英語名Hofufのほか、もう少し広域のエリアを指すal ahsa、al hasaで表記されていたりとややこしい。
 しかも一番通用されている英語表記だったAl Ahsa(アルアフサ)と言っても通じず。
 確か「アハサ」か「アフサ」か「アラサ」が通称だった気がする。
 ・★Al Qarah Mountain
  観光スポットとしての洞窟のほか、特に管理されていない山自体をどこか登れそうなところから強引に登る
 ・★Qaisariah Souq
 ・★イブラヒムパレス
※なお、Googlemapで「Oasis」と検索すると特に関係ないスポットがヒットする。しかも公式HPでもそのポイントが紹介されている。
https://www.visitsaudi.com/en/see/highlights/Al-Ahsa-Oasis
おそらくこのスポットは特に関係ないと思われる。

Al Qarah Mountain 洞窟,フフール
Al Qarah Mountain 洞窟
Al Qarah Mountain
Al Qarah Mountain
Qaisariah Souq,フフーフ
Qaisariah Souq
イブラヒムパレス,フフーフ
イブラヒムパレス

・ダンマーム(東部)
 バーレーンの国境に近い都市。

・メディナ(西部)
 イスラム教の聖地も、聖地周辺以外の街の大部分は外国人観光客でも訪問できる様子。

・ナジラン(南部)
 イエメン文化の影響を受けているエリア。治安には要注意?

・Rijal Alma Village(南部)
 世界遺産暫定リスト入り。特徴を持った建物が並ぶ集落。
 近くの都市であるアブハーが拠点となると思われる。
 車チャーターでの訪問が基本か。
 ロープウェーでアプローチできるという情報があったが、
 そのロープウェーが現在運航していなかったり、そもそもどこを結んでいるのかがいまいち分からず

・ハイル(北部・世界遺産)
 岩絵があるらしい。

・紅海沿岸のどこか
 ダイビングスポット。インド洋からやや隔離された紅海はユニークな環境らしい。
 自分はダイビングをしないのでよく分からず。
 要はエジプトのダハブみたいな?

※メッカは街自体が非ムスリム(招待状を持っていない人?)は訪問不可の様子

なお、全体的にGooglemapはポイントがずれていることが多い。
また、紛らわしい登録が多いので、単に単語でヒットしただけでなく、投稿が多いスポットかどうかなどを確認することが重要。

交通

□都市間
 ・長距離バス SAPTCO
  https://www.saptco.com.sa/Buses/Home.aspx?lang=en-US
  バックパッカーにとって必須サービス。
  全土の都市を結ぶ。
  ただし、予定4時間につき1時間は遅れる。
  そもそも現地に行ったら、出発時刻がHP記載と違うこともあり。

サウジアラビアの長距離バスの車中の様子
長距離バスの車中の様子

 ・レンタカー
  車で移動出来たらどこへでも行けるので、できることならこちらが良いです。
  ただしサウジアラビアはジュネーブ条約を締結していないので、国際免許証が有効ではないはず。
  実態は国際免許証があれば、レンタカーを借りられる様子ですが、
  この場合、保険ってどうなるんですかね。

  リヤドとジェッダの街中を運転する場合、
  車庫入れ一発はもちろん、時速40kmで前後2mのスペースがあれば、
  車線変更するくらいのテクニックは必要かと思います。
  インドの8掛けくらいの運転の荒さ。
  地方を回る際の利用などが落としどころでしょうか。

 ・飛行機
  飛行機自体は比較的安いですが、本数が少なく売り切れリスクもあり。
  空港までの移動費用にも要注意。

 ・鉄道
  東部ではリヤドとフフーフやダンマームなどを繋ぐ鉄道があるらしいが、良く調査せず。

□ 都市内
 公共交通機関はほぼありません。
 しかもリヤドでは現在メトロ工事もあり、慢性的に渋滞。

 ・UBER
 (・Careem)
  出国前にダウンロードして、アカウントを要有効化。
  多くの都市で使用できると思われるが、アルウラーの街では稼働しておらず。

ジェッダの空港前に立つUBERのピックアップゾーン。
ジェッダの空港前に立つUBERのピックアップゾーン。
UBERは浸透している

 ・タクシー

 ・地元の人に交渉
  アルウラーの街ではUBER、Careem、タクシーも走っていないので、地元の人に車チャーター交渉。

 ・路線バス
  リヤドとジェッダでは数が少ないながらも路線バスあり。
  ゆっくりする旅行なら慣れれば気楽で便利かも。
  実質バス停は無く、適当に止めて乗り降りスタイル。

  リヤド  https://www.saptco.com.sa/App_Themes/SAPTCO/pdf/Riyadh.pdf
  乗車カード10リヤル(5リヤルプレチャージ)。1回乗車3.15リヤルくらいでした。

  ジェッダ  https://www.saptco.com.sa/App_Themes/SAPTCO/pdf/Jeddah.pdf
  乗車カードもあるが、1回乗車3リヤルニコニコ現金払い。

ジェッダ市内の路線バス
ジェッダ市内の路線バス

 ・メトロ
  リヤドでは2020年にメトロが開通。
  そのほか、公共交通機関が一気に便利になるかもしれません。
  http://riyadhmetro.sa/en/

宿泊

外国人観光客にとっては、agodaかBooking.comで予約するのが現実的かと思います。
ドミトリー的な宿もありそうですが、そこまでの移動費用の方が高くつくかもしれません。

個人的には、SAPTCOの長距離バスターミナルから徒歩圏内、
観光地から徒歩圏内のところが便利だと思います。

例によってアルウラーの街は、リゾート施設以外の宿が予約できない状況です。
そういった場合はGooglemapで「Hotel」や「Guesthouse」などで検索すると、
いくつかヒットするので、直接訪問になるかと思います。
なお、外観は一見宿泊施設に思えない施設も多いので要注意。

物価

概ね日本の約半分のイメージですが、タクシーやツアーなどがかさむイメージです。
宿泊施設は適当に入った一般的なツインで4000~5000円くらい。
食事は400~500円くらいでしょうか。

個人旅行の場合、概ね以下のような費用感ではないでしょうか。
節約してても思うような旅行ができる国でもないので、お金を貯めて向かいましょう!
・街中:5000~10000円 or それ以上
・都市間移動:3000~10000円 or それ以上
⇒プランなどによりますが、10000~15000円/日 or それ以上

その他、SIMカードは1か月4GBで3000円くらいの費用でした。
もう少し安いプランもありました。
※ちなみに空港でSIMカードを購入した時、既にアクティベーションされていると言われ、SIMカードを渡されただけでした。
自分のandroid携帯は、結局VPN設定をする必要があったので、その場でしっかりとチェックして、もし繋がらないようであれば、その場でスタッフに確認してもらう必要があるかと思います。

両替

空港はじめ、街中にATMが多数あるので、キャッシングには問題なし。
Al Ulaの街でも中心部には半径50mに1台くらいあるのではないかと思うくらいATMが街中にある。
外貨両替は空港や都市部の一部に限られていた。

街中ではクレジットカードが利用できるところが比較的多いので、もし多くの現金の両替をすることを避けたければ、旅行スタイルによっては予算の2/3程度の現金所持でもなんとかなるが、基本数万円分は手元に持っておきたいところ。

ただし、帰りの空港ではサウジアラビアリヤルを外貨に再両替することは不便。
両替所にあるドルは100ドル札しかなく、その差額切り捨て。
ユーロに関しては、スプレッドが記憶では数十%あって、いくらリヤルが不要と言っても両替せず。
日本円はレートが表示されているのに、現金が無いということで両替不可。

逆に何の紙幣を持っているのか、と質問したところ、スイスフランとイギリスポンドは比較的少額の紙幣もあるということだった。
両替しても仕方が無いので免税店でBluetoothヘッドホンを購入して、サウジアラビアリヤルを消費。

ビザ

https://visa.visitsaudi.com/
職業欄はoffice workerで取得できました。
申し込んでから本当に数分でメールが返答されます。
アライバルビザも取れるようですが、現地の時間が勿体ないので、
出国前に取得しておくのが良いかと思います。

食事

美味。すばらしい。
ただし、特にリヤド、ジェッダでは街中にローカルやアラブ料理店が少ないので、
適当に歩いて見つけることはやや困難。
Googlemapで適当にアタリを付けておいた方がよい。

リヤドやジェッダにはファストフードが多数。

フフーフの街のローカル食堂で食べたケバブ
フフーフの街のローカル食堂で食べたケバブ。最高に美味だった。
ジェッダでのジョリビー
ジェッダなどにはジョリビーもある

治安

おそらく世界でトップクラスで良い。
現地在住の方も、常識を超えてかなり親切な方が多いです。

開放されているジェッダのバスターミナルでも、充電されたスマホが放置
開放されているバスターミナルでも、充電されたスマホが放置

言語

いわゆる英語が通じない国です。
中級ホテルの受付でも期待できません。
ただ、海外あるあるで、半径20mに1人はペラペラな人がいる。

□頻出単語
・ジュルゥウワ:浦和レッズ
・Al-Hilal(アルヒラル):アジアチャンピオンズリーグで2019年11月に現地で浦和と対戦
https://www.soccerdigestweb.com/news/detail/id=66488

これで現地の人とも友達だ!

その他

・UBERのドライバー達と片言の英語で会話をしていると、
 思ったよりも現国王達への不満が聞かれたように思えました。
 自分たちの英語力が確かであれば、この2~3年でガソリン価格が4倍になったと。

 アラブの春も抑えつけていて盤石なイメージがあるサウジアラビアですが、
 もしかしたら、思ったよりも複雑な状況なのかもしれません。

・夏は絶対に旅行できない…

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テーマの著者 Anders Norén